住宅コラム
住宅コラム7回目「建物について」
  • 限定連載コラム7回目「建物について」です。
    五十嵐 宜しく御願いします。
  • 前回はライフスタイルや土地選びが中心でしたが、、、前回から今回まで、少し間があいてしまいましたね。(笑)
    五十嵐 実は震災以降、当社で建てられたお住まいや近隣の皆様の住宅などへ家具の転倒防止や耐震に向けた金物の取り付けなど、地震対策を進めておりました。
    震災直後に宮城県へ被害状況の確認に行った社員もおりますので、いろいろ当社としての取り組み方も考えていました。
  • そうでしたか。
    五十嵐 そこで今回は建物そのものの構造などについて踏み込んでみようと思います。
    前回が土地選びでしたので、今回からは実際の建物についてふれてゆきます。
  • なるほど。さて、建物の構造とは、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造だったりという、そういった素材の種類や組み立てる工法についてのことですね?
    五十嵐 そうです。ですがご存知の通り、構造と一言で言っても多種多様なものが存在しますので日本の住宅の構造のなかで一番多く造られている「木造」の軸組工法について説明したいと思います。
  • 早速で申し訳ないのですが木造と聞きますとどうしても鉄骨よりも弱い印象がありますが。
    五十嵐 一般的には木造が鉄やコンクリートよりも弱いというイメージはあります。
    ですが実はそうとも言い切れないデータもあります。
    たとえば重力比による比較ですが木材の比強度は鉄やコンクリートよりも高いという調査結果もあります。
    (旧建設省監修、(財)日本住宅木造技術センター
    http://www.howtec.or.jp/ における比較実験)
    その最大の理由は木材の靭性にあり木材の持つ繊維層の粘性によるものと言われています。
  • そうですか、興味深い結果ですね。つまり木の柔軟性による粘りがある、ということですよね。
    五十嵐 更に驚かれるかもしれませんが、実は木材は鉄よりも火災に強い素材です。
    火事の現場の映像などをご覧になった経験があるかと思いますが、全焼したといわれても、その場所にそのまま骨組みが残って、真っ黒に炭化した姿で建っているという姿に気がつかれたと思います。
  • あぁ、ありますね。
    サッシも無くなっていて真っ黒な部屋になっていたり、柱と梁だけが残っていたりという印象ですが。
    五十嵐 木材は炭化することによって皮膜を作り芯まで燃えることを防ぐ傾向を持つ素材です。
    また逆に印象的だったものが911の米国貿易センタービルの崩落ですね。
    あれは鉄骨というものが約600度の熱に20分晒されると融解するという性質によるものです。
  • なるほど、それは確かに驚くべき現象ですね。
    五十嵐 構造や工法といったものに関わらず、先ず全般的にいえることは、構造や工法にも適材適所があると言うことだと思います。 例えば、気候風土であったり、天災などの災害が多い地域である場合などは構造自体の考え方も変わってきます。古い建物やメンテナンスの行き届いていない建物における被害の多さ、あるいは構造や工法が違う建物において、それぞれの構造や工法なりの特性が反映した結果が出てくるということです。

    今回の津波も、あの被災地であるべき建物はどんなものなのか?と今一度、再確認すべきだと思います。また構造の差によって価格にも大きな差がありますので、限られた現実の予算では実現不可能な場合も出てきてしまいます。その他にも地域性や土地の条件による制約は住宅の目的によっても構造選びは大切な要素になってきます。さらにはそれらに併せて住み心地の面からも考えなければなりません。

    何よりも大切なのは快適で癒しのある空間にする為にも構造の特性とともに住む人にとっての心地よさそれらも考える必要があるかと思っております。
  • なるほど、ありがとうございました。
    五十嵐 ありがとうございました。
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