住宅コラム
住宅コラム2回目「エコ住宅と長期優良住宅」
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限定連載コラム2回目となります。宜しくお願いします。
五十嵐 宜しくお願いします。
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今回は先日のイベントでご紹介されたエコ住宅について御願いします。
五十嵐 かしこまりました。確かに昨今注目の話題でもありますので是非とも。
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では、まずエコ住宅の基本からお願いします。
五十嵐 エコという言葉の意味を思い浮かべてください。まずは「エコロジー」ですね。「環境、生態学」という言葉です。そして次に「エコノミー」という言葉でもあります「経済、経済的」です。
住宅建築に関して一般的にエコとだけ聞きますと、「住宅エコポイント」などに直結されるイメージもあるかと思いますが、こういうことからも実はもっと深い意味があると思います。 -
なるほど。 五十嵐 地球温暖化や酸性雨、森林破壊など環境の問題は大きくなってきています。そういった中で、壊して建て直す、スクラップ&ビルド(造っては壊し)というそんな住宅の造り方にも、疑問の目が向けられるようになってきています。
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実は、祖父が亡くなった時に、伯父が住むべくリフォームを考えたのですが、なんと基礎がないなど、リフォームが大変ということで建て直しになりました。祖父の家が大量の産業廃棄物になるのを見て勿体無く思った記憶があります。 五十嵐 時には基礎すらなく、柱の下に石を置いただけの家もありますね、建築の年代によってはリフォームだけでは耐久性に問題がある家が多くあります。
そういったことを考慮し耐震のリフォームをすることもできますが、軟弱地盤などの問題がありますと、それだけでは根本的な解決にはなりません。
きっとそういう苦渋の判断、英断だったのでしょう。
更にエコの観点で言えば、省エネ、特に断熱性能についても重要な要素になります。 -
耐震性や耐久性以外にも断熱が問題になるのは何故でしょうか?
五十嵐 断熱のしっかりなされていない住宅でしたら当然、光熱費が上がります。
電気ストーブは発電所の排出する二酸化炭素に。
石油ストーブは限りある資源である化石燃料の枯渇にも繋がってゆきます。
先ほどの森林破壊も含め、これからの工務店は、地球規模のことに対しても考えなくてはならないのかもしれません(笑) -
そこに住宅エコポイントという後押しもあるんですね。
五十嵐 そうですね、事実、断熱を中心にポイントが付加されます。
ただし気をつけていただきたいのは、住宅エコポイントを得られる住宅 = エコ住宅とは言い切れない点です。
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というのは?
五十嵐 先ほども話しましたが、スクラップ&ビルドからの脱却は地球に優しいエコそのものです。
また断熱性能による二酸化炭素だけでなく、耐久性能、住宅そのものの耐用年数についても考えてみてください。
1軒において、1代の家族が住んで老朽してしまう住宅ではなく。
3代の家族が住み継ぐことができれば、資源は3分の1で済みますから(笑)
気がつけばエコロジーとエコノミーが表裏一体になっているといえますね。
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確かにその通りですね。
五十嵐 さらに考えますと国の認定する『長期優良住宅』は有用だと思います。
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ではその『長期優良住宅』について教えてください。
五十嵐 国土交通省の認定する『長期優良住宅』の大きなメリットは3つあります。
まずは、長期優良住宅として認可を取る際の建物自体の『住宅性能』です。
先ほどの断熱に関わる省エネルギー性だけでなく、耐震性、耐久性、可変性など、他の多くの項目も認定に必要となっています。 -
なるほど、そして次は? 五十嵐 次には、義務付けられている『維持管理計画』と『住宅履歴』です。
これは建築当時からの仕様や性能評価を明確にしておくということだけでなく、メンテナンスなど、定期点検補修の計画をあらかじめ決め、そしてその工事を行った時には履歴として残すといった管理システムです。
これにより万が一、転売、販売される事になったとしても、住宅の建築に関しての全容が把握されますので大きな付加価値に繋がります。
当然、次に住まれる方も不安なく購入し住む事ができるわけですから、そうでない住宅に比べますと価値が大きいといえるのではないでしょうか。 -
そして最後のメリットは? 五十嵐 そして何よりも大きなメリットは『住み継げる』ことですね。
いま申し上げたように、転売、販売の際のメリットもありますが、もし親御さんが購入された住宅に、そのままご自身が住めるとしたら、あるいはお孫さんの世代まで住むことができるとしたら、それは非常に豊かな生活に繋がることでしょう。
住宅ローンがないのですから教育費や海外旅行にお金が使えますし、或いは別荘だって夢ではありません。 -
なるほど、住み継ぐということは近年の日本では余り無かった話ですね。
五十嵐 『消費型社会』から『ストック型社会』へと移行して行くべきだという考え方です。
住み継いでいただく皆様それぞれの長く続く幸せ作りのお手伝いのために、住み続ける皆様とともにその家を守っていく私達も責任重大だといえます。
少々蛇足かも知れませんが、弊社の一般住宅では主に『木造軸組工法』を採用しております。
この工法は『パネル工法』や『ALC工法』等よりも、将来の2世帯住宅への間取り変更なども容易ですし。子供部屋などへのリフォームなども強度を落とさずに対応しやすい工法です。
住宅を購入いただいたらお付き合いが終わり、となるのではなく、それ以降も世代にわたり、時代に応じた「マイホームドクター」として皆様のお側に立ち続けることができれば嬉しいのですが。 -
参考になりました、有難うございました。 五十嵐 こちらこそ。よろしくお願いいたします。
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